7月6日は「サラダ記念日」ということで、Twitter上では#サラダ記念日といった投稿が出回っていました。
「サラダ記念日」とは?
歌人の俵万智さんの第1歌集で、1987年(昭和62年)5月に発表されました。
「サラダ記念日」は刊行前から話題だったそうで発表されてからなんと280万部のベストセラーに!
翌年1988年には現代歌人協会賞を受賞するなど、この歌集「サラダ記念日」がきっかけで当時短歌ブームが起きたそう。
また、あとに続く若手の歌人にも影響を与え、現代短歌の先駆け的存在となりました。
「この味がいいね」と君が言ったから七月六日はサラダ記念日。
ご存知の方も多いと思いますが、これは「サラダ記念日」の中の有名な一首です。
「記念日」という言葉が一般に定着すると同時に、サラダに関しても現在ドレッシングメーカーやスーパーマーケットなどのサラダに関連した企業がPRに活用しています。
Twitterでも「今日はサラダ記念日か!」「サラダ食べてない!」「晩御飯にサラダ食べよ!」などたくさんの投稿がされておりました。
中には自前のおいしそうなサラダの写真を投稿されている方もいて、サラダが食べたくなりました!
また、企業からの投稿も多く、ハッシュタグ「サラダ記念日」と共にサラダを使った商品の写真やレシピなども公開されておりました。
「サラダ記念日」の意味
「この味がいいね」と君が言ったから七月六日はサラダ記念日。
要約すると、私がつくった「サラダの味がいいね」とあなたが褒めてくれたので、今日7月6日は「サラダ記念日」としようということだそうです。
だいたいの意味は分かりましたが、まだ気になるところがいくつかあります。
「サラダがいいね」と褒められて、作者が嬉しくなるのは君に好意を抱いているから?
その嬉しい気持ちを君には伝えてないのはまだ君への好意を表している段階だから?
その気持ちはまだ心のなかに秘めており、一人の喜びとして「サラダ記念日」とすることでお祝いしている?
想像できるといえばこういったところでしょうか?
なんとなく想像はできるのですが、作者の本当の心情は本人にしか分かりません。読む人はそこを想像して読む必要があり、そこがこの歌の理解のポイントだそうです。
他の歌集について
「サラダ記念日」以外にも、有名な歌集に1997年「チョコレート革命」や2008年「プーさんの鼻」、2013年「オレがマリオ」などがあります。
「チョコレート革命」の主題歌は「男でなくて大人の返事する君にチョコレート革命起こす」で、これまで多くの恋愛の短歌を詠まれていた俵万智さんですが、この歌集には不倫を思わせる歌が収められていることで話題となりました。
「プーさんの鼻」では、妊娠、出産、子育をテーマにしたもの「オレがマリオ」では、東日本大震災をきっかけに変わった人生、愛、発見、出会い、についてそれぞれ詠まれております。
「サラダ記念日」から始まった歌集ですが、このように時代ごとのさまざまな歌集を自身の人生を交えて詠われており、今後の俵万智さんの新しい歌集にも期待です。